雑誌記事の表現特性
〜雑誌『AERA』を資料にして〜
指導教官 野浪正隆教官
大阪教育大学 教育学部
小学校教員養成過程 国語専攻
国語表現ゼミナール
962226 田谷 倫之
タイトル:お受験殺人主婦の心の闇 | ||
I | (1)(2)(3) | 人物の設定 |
II | (4)(5)(6)(7) | 事件のいきさつ |
III | (8) | 動機について |
IV | (9)(10) | 容疑者の説明 |
V | (11)(12)(13)(14) | 容疑者の説明や評価(近所の人の言葉で) |
VI | (15)(16)(17)(18)(19)(20) | 動機につながる「幼稚園」の存在 幼稚園の説明 |
VII | (21)(22)(23) | 動機につながる出来事 |
VIII | (24) | 事件とつながる、「子育て」の話題 |
IX | (25)(26)(27)(28) | 「子育て」について(白百合女子大の永久ひさ子助手の言葉) |
X | (29)(30)(31)(32)(33) | 現代の子育ての問題点 |
XI | (34) | 「殺人は別だが、そこに至る経過には共感する女性も多いだろう」 |
タイトル:サリン遺族をムチ打つ卑劣 | ||
I | (1)(2)(3) | 被害者の父親(阿部さん)の説明 |
II | (4)(5) | 被害にあった理由(阿部さんが裁判のリーダ格) |
III | (8)(9)(10)(11)(12)(13)(14) | 事件に関わる二つの出来事 |
IV | (15) | 事件がどのような意味を持つか |
V | (16)(17) | 阿部さんではなく娘が被害にあった理由 |
VI | (18)(19)(20)(21) | 遺族への嫌がらせの例 |
VII | (22)(23) | 阿部さんの周りの人たちの言葉 |
VIII | (24)(25) | ジャーナリストの有田芳生の予想 |
タイトル:「二千札」は使いにくいのか | ||
I | (1)(2)(3) | 二千円札の原案者の紹介 |
II | (4)(5) | 提案のいきさつ |
III | (6)(7)(8) | 新札発行の発表 「新札は実用的」(榎本了壱) |
IV | (9)(10) | 対する意見 「新札の意義は薄い」(秋山仁) |
V | (12)(13)(14)(15) | 「『二』が好まれない」 「忌数ではありません」 |
VI | (16)(17) | 他の国では「二」のつくお札がある |
VII | (18)(19)(20)(21)(22) | 日本にも「二」のつく紙幣があった |
VIII | (23)(24) | 仁藤助教授の解説(インフレなど経済の波との関連がある) |
IX | (25)(26)(27) | 新札構想が見送られた例(十万円札) |
X | (28)(29)(30) | 中西浩一社長は二千円札を期待 |
XI | (31)(32)(33) | 書き手の予想(「初めはパッとしなくとも、いつしか浸透する」)(/font) |
超人気ウケ過ぎの誤算 | ||
I | (1) | ポケモン映画が十一月十日に封切られた |
II | (2)(3) | 十一月十一日は祝日なので十一月十日(封切り日)に見に行く人が多かった |
III | (4)(5)(6) | 封切り日に見に行く人が多かった他の理由トレーディングカード |
IV | (7)(8)(9) | ワーナー・ブラザースの対応について |
V | (10)(11)(12) | 同じように景品が足りなくなった例(バーガーキング) |
VI | (13)(14)(15) | 事態の説明 |
VII | (16)(17) | 原因の説明 |
VIII | (18) | バーガーキングの対応について |
IX | (19)(20)(21)(22) | 盗難や障害にまで発展した例 |
X | (23)(24) | 親グループが裁判を起こした |
XI | (25)(26) | テレビアニメの番組でこの事態に似た話題を取り上げていた |
XII | (27) | 「得体の知れない怖さを感じている人もいるのかもしれないと思わせられ」た |
「ゲーム機越えるかプレステ2」 | ||
I | (1) | プレイステーションのキャラクター |
II | (2)(3)(4) | (1)の説明 |
III | (5)(6) | 「プレイステーション2」が、来年三月四日に登場する |
IV | (7)(8)(9)(10)(11)(12) | ソニーCE社長の意気込み |
V | (14)(15) | プレステ2の特徴 |
VI | (16)(17) | (15)文の@について解説(高画質) |
VII | (18)(19) | (15)文のAについて解説(DVD) |
VIII | (20)(21) | 映画ソフト会社のDVD担当者の期待 |
IX | (23)(24) | DVDの実態 |
X | (25) | ソニー・ピクチヤーズエンタテインメントの石塚俊介次長の期待 |
XI | (26)(27)(28) | (15)文のBについて解説 |
XII | (29)(30)(31) | プレステの人気について |
XIII | (32)(33)(34)(35) | 不安材料 多機能化が需要につながるか(ドリームキャストの例)、開発費の問題 |
XIV | (36) | 和光証券企業投資調査部 土川俊也氏の予想 |
XV | (37) | 「世界に何千万台単位でばらまかれようとしている」 |
「この冒頭の誘引性というのは、必ずしも特別な技巧をもって読者を文章に引きずり込む、ということを意味するのではない。それは、その文章に興味と関心を持って読もうとする状態に読者を導くこと、または、その文章と自己との距離を読者に測定させることを意味する。」
- 叙述内容の集約としての結尾
a.主題、主旨、結論、提案などを述べる
b.話題もしくは課題について述べる
c.あら筋、筋書きを述べる
- 主内容に対するつけたりとしての結尾
d.筆者の口上、執筆態度を述べる
e.叙述内容に枠をはめる
f.感想などを添えてしめくくりとする
- 主内容を構成する一部としての結尾
超人気ウケ過ぎの誤算(『AERA』 ’99.12.13 No.52)
日本の作品を英語に吹き替えたアメリカ版ポケモン映画は「Pokemon:The First Movie」と題され、十一月十日に封切られた。
翌十一日は第一次大戦の休戦記念日で、ほとんどの小中学校が休みになる。ところが、実際には祝日の混雑を恐れた親が子どもに学校を休ませたり早退させたりして、封切り日に観に行くケースが多かったようだ。・・・
マンションが壊れる(『AERA』 ’99.10.25 No.44)
「マンション業者を信用して買ったのに、これじゃ詐欺ですよ」
Aマンションに住む五十歳代の男性は、そう言って天井を示した。男性の部屋では、玄関前の外廊下から、室内、さらに外廊下と反対側のベランダまで、天井コンクリートのひび割れが部屋を串刺し状に貫いている。畳をめくると、床のコンクリートにも同じ方向にひび割れが走っていた。・・・
「駆け込み」ノー 中国尼寺事情(『AERA』 ’99.11.1 No.45)
ヒマワリ畑を抜けると、なだらかな大地が広がった。周囲二百五十キロ、標高二千五百メートル。五つの峰に囲まれた盆地に、四十七の寺院がある。夏を忘れさせるような、風のさわやかさ。中国を代表する仏教名山・山西省の五台山に三つの尼寺があった。
「うちは、駆け込み寺ではありません。悩みを抱えた女性がよくやってきますが、ここに来ても、解決にはなりません。」・・・
世界はこんなに変わった(『AERA』 ’99.11.22 No.49)
・・・ 冷戦後十年、大局的に見れば世界は米、西欧、日本、韓国、台湾などにとっては、八〇年代とくらべて相当安全な方向に変化した。九七年に日米が合意した新たな「日米防衛協力の指針」(ガイドライン)では、日本の防空、周辺海域の船舶の保護、地上軍の撃退に関し、自衛隊が「プライマリー・リスポンシビリティー」(一義的責任)を持つ、と定めている。日本文では「主体的に実施する」とぼかした表現だが、英文では米軍は本来の日米安保条約の目的だった日本防衛の責任を免れた形だ。これもロシア軍の空洞化で脅威が減少した現実の反映だ。日本にとっても冷戦はすでに終わっているのだ。
キャラクター進化論(『AERA』 ’99.11.22 No.49)
・・・ ところでポケモンは、米国で空前のブームになっている。リアリズム重視の米国製キャラクターに比べ、日本製のキャラクターは子供っぽくて受けないと言われてきたが、ポケモンはその壁をいとも簡単に乗り越えてしまった。
「ポケモン好きのアメリカの子ども達は、今や日本語を勉強したがっている。日本語がついたポケモンカードが本物のカードだと思っていますからね。
ポケモンの海外進出は、これからのキャラクタービジネスのひとつの指標になっていくのは間違いなさそうだ。
「コソボ大虐殺」は幻か(『AERA』 ’99.12.6 No.51)
・・・ NATO軍の入ったコソボではKLAなどアルバニア人によるセルビア人に対する「民族浄化」が進み、かつて二十五万人いたセルビア系住民は六、七万人に激減した。NATO軍の発表では、この五ヶ月間でアルバニア人百四十五人、セルビア人、ジプシーなど百三十五人が殺されたが、人口比がほぼ二十対一であることを考えると、セルビア人犠牲者の比率は高い。
NATO諸国の指導者やアメリカ、西欧のメディアが唱えた「人道的介入」は大失態の様相を示しつつある。
中国語辞書の出版相次ぐ(『AERA』 ’99.9.27 No.40)
・・・ 中国語辞書の盛況ぶりについて、日本の輿水優教授は、「学習人口が増え、大手出版社がビジネスになるとして参入してきたのが大きい。中国語がマイナーからメジャー言語になったといえます」
と分析する。
しかし、これだけたくさん出ると、選ぶ方は戸惑ってしまいそうだ。
輿水教授は、
「帯に短し、襷に長しって感じで、まだまだ改善の余地がある。初級者向けでも親字が七千以上出ており、中国語が理解しやすいように解説や配列に工夫があるものがいいと思います。」
と話している。