昨年の4月24日に、「全国学力・学習状況調査」が実施されました。その国語の結果について、文部科学省が発表した分析によると、「知識」については、小学校・中学校どちらにおいても、「相当数の児童(生徒)が今回出題している学習内容をおおむね身につけている(理解している)と考えられる」としているものの、「活用」については、小学校で「知識・技能を活用する力に課題がある」、中学校で「知識・技能を活用する力を更に身につけさせる必要がある」とされています。
ここで言われている「活用する力」とは、どのような力なのでしょうか。たとえば、学習者がただ文章を読むだけではなく、文章の仕掛け・仕組みや、表現の主体に気付いた上で読み、そして文章を書くときにその体験を活かすことができるようになる力も、その一つとして挙げられるでしょう。言いかえれば、それは学習者がただの「読み手」としてだけではなく、「書き手」として読むことを体験することで、「書き手」としての可能性も広がることを含んでいるともいえます。このような「活用する力」を、様々な言語活動において発揮できる国語学習者は、いわば『「自立」したことばの力』を持った国語学習者と言うことができるのではないでしょうか。
平成20年度は、学習指導要領の改訂という、教育の新しい指針が示されました。今回の改訂では、より具体的な言語活動が示され、「知識・技能を活用する」ことが重要視されています。このような形での改訂も、『「自立」したことばの力』を育むことが求められた結果と言ってもよいでしょう。
そこで、今大会では、学習者が持つ「知識・技能」を、学習者自身の言語活動に「活用する」ことのできる力、つまり『「自立」したことばの力』の獲得のための国語科学習指導について、幅広い観点からその可能性を探っていきたいと考えております。
皆様、奮ってご参加ください。
10:00 | 10:30 | 11:30 | 12:00 | 13:00 | 13:40 | 14:45 | 15:45 | 16:45 | 17:00 |
受付 | 自由研究発表 | 総会 | 昼食 | 自由研究発表 | 課題研究発表 | シンポジウム | 講演 | 閉会 | 懇親会 |
なお、懇親会を、17時00分より同キャンパス内生協レストランにて、行います。
会費は一人2500円です。多数の参加、お願い申し上げます。
司会 | 住田 勝 | 大阪教育大学 |
【午前の部】 | ・ | 逸れる道、断絶する〈過去〉 ―内田百閨u花火」の位相 | 古田 雄佑 | 大阪大学大学院 |
・ | 美しい日本語、豊かな日本語とは ―若者ことば、方言、敬語を手がかりに― | 宮本 克之 | 和歌山工業高等専門学校 | |
【午後の部】 | ・ | 『走れメロス』再読 ―文法から作品主題へ― | 中村 吉秀 | 福井工業高等専門学校 |
テーマ 「自立」したことばの力を育む国語科学習指導 | |||
司会 | 成實 朋子 | 大阪教育大学 |
・ | 今、目の前のこどもたちにつけたいことばの力 〜2年半の実践を振り返って〜 | 宝 淳一郎 | 東大阪市立英田北小学校 |
・ | 文学的文章における読みの観点を明確にした授業づくり ―表現のしくみに着目して― | 所 浩子 | 大阪教育大学附属平野小学校 |
物語の構造分析とメッセージの階層性 | 早川 勝廣 | 大阪教育大学 |
※本年度の学会では早川勝廣先生の特別講演を予定しております。 皆様ご存知とは思いますが、早川勝廣先生が本年度でご退官になられます。 折角の機会ですので、暑い中ではありますが、旧友をあたためていただけることを願います。 |
大阪教育大学柏原キャンパス
近鉄大阪線「大阪教育大前」駅下車 徒歩約15分
発着駅 | 発車・到着予定時刻 | ||||
---|---|---|---|---|---|
「鶴橋」駅 | 8:38(急行) | 8:40(準急) | 8:50(準行) | 9:15 (準急) | 12:17(急行) |
「河内国分」駅 (急行から準急へ乗り換え) | 8:55(準急) | ↓ | ↓ | ↓ | 12:35(準急) |
「大阪教育大前」駅 | 8:57 | 9:12 | 9:28 | 9:43 | 12:37 |